(訳注: とりあえず訳した,という程度のものなので訳語が統一されていない 部分が多々あります。)Lynx は cursor-addressable なキャラクタディスプレイ端末(vt100, PC や Mac 上で動作する vt100 エミュレータ,その他のキャラクタディスプレイな ど)を利用するユーザのための完全仕様の World Wide Web (WWW) クライアントです。Lynx は http,gopher,ftp,wais,nntp, finger, またはcso/ph/qiサーバが動 作するリモートシステム上のファイルおよび telnet,tn3270あるいはrloginアカウントでログ インすることでアクセスできるサービスと同じように,ローカルシステム上の ファイルに対するリンクを含むHypertext Markup Language (HTML)ドキュメントを表示します(Lynx でサポートされる URL スキーマを 参照)。現在のバージョンの Lynx は Unix および VMS 上で動作します。
Lynx は WWW 上の情報にアクセスするために,あるいは主として ローカルなアクセスを目的とした情報システムを構築するために利用できます。 例えば,Lynx はいくつかのCampus Wide Information Systems (CWIS)を構築するために利用されました。加えて,Lynx は単一の LAN 内の独立したシステムを構築するのに利用できます。
さらに,Lynx のすべてのキー入力コマンドとそのバインディングの概説は Kキー(あるいは vi 風のキー移動が有効でなければkキー) で見ることができます。 [目次へ]
lynx filename
lynx /home/my-dir/filename
lynx ~/filename
lynx filename
lynx dua5:[my-directory]filename
lynx /dua5/my-directory]filename
lynx ~/filename
lynx sys$login:filename
lynx /sys$login/filename
実行されると,Lynx はスクリーンを消去し,指定されたファイルをできる 限りスクリーンに合うように表示します。下矢印を押すと次のスク リーンに移動し,上矢印を押すと前のスクリーンに移動します。も し起動時にファイルが指定されなければ,デフォルトファイルが表示されます。 (デフォルトはコマンドをインストールした管理者により指定されます。)
Lynx は ファイルの名前が.html,.htm, .shtml,.htmlx, .html3,.ht3で終わっている場合,HyperText Markup Language(HTML)で記述されたローカルファイルを表示します。 HTML は利用者が他のファイルへの(数多くの)ハイパーテキストリンクを含む ファイルを作ることを可能にするフォーマットです。互いにリンクされた複数 のファイルはハイパーテキスト文書と呼ばれます。ファイル名が Lynx によって HTML にマップされるサフィックスを持たなければ,ファイル をハイパーテキストとして強制的に扱うために -force_html コマン ドラインオプションを含めることができます。
Lynx が HTML ファイルを表示するとき,「強調」テキストとして表示され る1つのリンク以外は,リンクを「太文字」のテキストとして表示します。 「強調」あるいは「太文字」のテキストのいずれかは利用するデバイス(とデ バイスが設定される方法)に依存して反転表示,太文字フォント,色の変更な どで表示されます。Lynx はリンクの表示の仕方を変更することはできません。
「強調」テキストとして表示される1つのリンクは現在「選択されている」 リンクです。Lynx は右矢印あるいは改行キーが押される と,選択されたリンクに関連づけられたファイルを表示します。特定のリンク を選択するには,求めるリンクが「強調される」まで上矢印あるい は下矢印キーを押してそれからリンクされた情報を見るのに 右矢印あるいは改行キーを押します。HTML ファイルに含 まれる情報はリンクされたファイルの在処とサーバーが提供するサービスの種 類(例えば HTTP,Gopher など)を Lynx に通知します。
Lynx は最初の表示とリンクを再び選択したときのために,HTML ファイル を解釈し,ソースではなく解釈した結果を保存します。もしリンクを再び選択 してかつファイルを新たにフェッチして解釈することを望む理由があるならば, リンク上で右矢印あるいは改行キーの代わりに,通常, 'x'と'X'に割り当てられる NOCATCH コマンドを利用しま す。通常 Control-Rに割り当てられる RELOAD コマンドにより現在 表示されている文書を強制的に新たにフェッチして解釈することもできます。
バイナリファイルが現れると Lynx は利用者にファイルをダウンロードす るか取り消すかを尋ねます。利用者が'D'でダウンロードを選択する と,Lynx はファイルを一時ファイルに転送し,利用者にオプションを表示し ます。デフォルトのオプションは Save to disk のみで,Lynx が匿 名モードで実行されるときは無効になります。任意のダウンロードメソッドは システムの管理者によって lynx.cfg ファイルに定義することができます。 kermit,zmodem または FTP などのプログラムが可能なオプションです。 [目次へ]
PROTOCOL :// HOST / PATH
ここで
PROTOCOL
HOST
PATH
http://www.nyu.edu/pages/wsn/subir/index.html
gopher://gopher.micro.umn.edu/11/
ftp://ftp2.cc.ukans.edu/pub/lynx/README
wais://cnidr.org/directory-of-service
lynx http://kufacts.cc.ukans.edu/cwis/kufacts_start.html
export WWW_HOME=http://www.w3.org/
setenv WWW_HOME http://www.w3.org/
define "WWW_HOME" "http://www.w3.org/"
+-------+-------+-------+ |文書の | /|\ |前の | 矢印キー |先頭へ | | |ページ | | 7| | 8|へ 9| +---------+ +-------+-------+-------+ |前リンク | | | | | |選択 /|\| | <--- | | ---> | | | | | 4| 5| 6| +---------+---------+---------+ +-------+-------+-------+ | 前の |次リンク |選択 | |文書の | | |次の | |<--文書に|選択 | |リンク-->| |末尾へ | | |ページ | | 戻る | \|/|表示 | | 1| \|/ 2|へ 3| +---------+---------+---------+ +-------+-------+-------+その他にもナビゲーションを支援するためのいくつかのキーボードコマンドが あります。現在の文書でのナビゲーションに用いられる Control キーおよび 機能キーは「スクロールとその他の有用なコマンド」 の節に述べられています。 いくつかの付加的なコマンドは Lynx が履歴ページと呼ばれる, 訪問したファイルのリストを保存していると いうことによっています。後退キーまたは消去キーは現在 の文書より前にアクセスしたリンクの履歴ページを表示します。リ ストに表示された任意の文書は履歴スクリーンから選択することによって再訪 問できます。'm'キーコマンドはコマンドラインで -homepage=URL オプションを指定していなければ最初の文書に戻り ます。また,通常は'l'と'L'キーに割り当てられている, LIST キーコマンドは現在の文書のリンクの簡単なリストを生成し,それらは このリストを通じてアクセスできます。
'i'キーは文書のインデックスを与えます。デフォルトのインデッ クスはたいてい世界中のサーバを指す文書ですが,インデックスはシステムの 管理者によって,あるいは -index スイッチを用いることでコマン ドライン上で変更することができ,したがって利用する Lynx のプログラムが どのように設定されるかに依存します。
能動的なアクセス認証をおこなうサーバへのリンクを選択したなら,Lynx は自動的にユーザ名とパスワードを要求します。正しい情報を与えたなら,要 求した情報を得ることができます。Lynx は,もし再度必要があるならばユー ザ名とパスワードを同じサーバに対して自動的に送信します。 [目次へ]
付加的な印刷オプションは Lynx を自身のアカウントで利用するユーザ(つ まり,いわゆる「非匿名ユーザ」)のために用意されています。特に, Save to a local file オプションは文書をディスク空間上のファイ ルに保存できるようにします。任意の付加的な印刷オプションがシステム管理 者によって設定されて用意されているかもしれません。
いくつかのオプションは,Save to a local file のように,出 力ファイル名の要求を行ないます。すべての出力ファイル名の入力は循環バッ ファにセーブされ,前の任意の入力は上矢印あるいは下矢印 キーを押すことで再利用するために検索することができます。 [目次へ]
文書のソースをローカルで保持するために,印刷メニューからPrint to a local fileオプションを選択することで文書のソースをディスクに 保存することができますが,ソースをダウンロードするの がよりよいです。
注意: HTML 文書を保存するとき,後で Lynx によってその文書を見ようと 思うなら,.html 拡張子をふくめて名前をつけるのが重要です。
Lynx はユーザがローカルシステム上にある文書を編集することを可能にし ます。編集を可能にするためには,文書は以下の2つの例のようにコマンドラ イン上で "file:" URL か普通のファイル名を指定することで参照しなければ なりません:
lynx file://localhost/FULL/PATH/FILENAME
lynx path/filename.html
いくつかのオプションは,Save to disk のように,出力ファイ ル名の要求を行ないます。すべての出力ファイル名の入力は循環バッファにセ ーブされ,前の任意の入力は上矢印あるいは下矢印キーを 押すことで再利用するために検索することができます。 [目次へ]
NOCACHE('x' あるいは 'X')コマンドは,以前のリクエ ストや送信のキャッシュが存在するならば,ACTIVATE(改行あるいは 右矢印)の代わりに,現在のリンクのキャッシュされていないコピー を要求して新たに整形したり,フォームを再度送信するのに用いることができ ます。要求や送信は Pragma: no-cache あるいは Cache-Control: no-cache をヘッダに含むことができます。POST に よるフォームは NOCACHE と ACTIVATE コマンドのいずれを用いるかによらず に再送信されることに注意してください(Lynx と HTML のフォー ムを参照)。 [目次へ]
HEAD 節の ISINDEX エレメントによってインデックス文書と指示さ れている文書があります。これらの文書はインデックスサーバに送られた語句 を用いた検索に基づいて更に情報を得るために用いられます。Lynx のステー タスラインはこのような文書であることを示し,その場合は,'s'キー は検索文字列を入力するためのプロンプトを起動します。プロンプトは ISINDEX エレメントの PROMPT 属性により規定されます。そうでなければ Lynx は内部で設定されたプロンプトを用います。検索を受けるためのアドレ スは HREF属性または ACTION 属性で指定されます。そうでなければ Lynx は 現在の文書の URL で用い,問い合わせの文字列を ?searchpart で 連結します(サポートする URLを参照)。
Lynx のセッションの間に入力されたすべての検索語あるいは文字列は循環 バッファにセーブされ,前の任意の入力は上矢印あるいは下矢 印キーを押すことで再利用するために検索することができます。また, 'n' コマンドを用いて,現在の位置から,直前に入力した検索語句 を繰り返し検索できます。マッチした語句は文書の中で強調されますが,新た な文書や,現在の文書が再び読み込まれたときに永続しません。現在の位置以 降に語句が見付からなければ検索は文書の先頭に戻ります。 [目次へ]
Options Menu E)ditor : emacs D)ISPLAY variable : aixtest.cc.ukans.edu:0.0 B)ookmark file : home_page F)TP sort criteria : By Filename P)ersonal mail address : montulli@ukanaix.cc.ukans.edu S)earching type : CASE INSENSITIVE display (C)haracter set : ISO Latin 1 raw 8-bit or CJK m(O)de : ON preferred document lan(G)uage: en preferred document c(H)arset : NONE V)I keys : OFF e(M)acs keys : OFF K)eypad mode : Numbers act as arrows l(I)st directory style : Mixed style sho(W) dot files : OFF U)ser mode : Advanced user (A)gent : [User-Agent header] L)ocal execution links : Always offオプションは変更しようと思うオプションの大文字で示された文字を入力する (例えばエディタなら'E')ことで変更できます。テキストを入力する 必要があるフィールドでは,単にテキストをキーボードから入力してください。 ラインエディタが誤りを 訂正するのに利用でき,Control-U が行全体を消去するのに利用で きます。変更を入力しおわったら改行キーを押すと Command? プロンプトに戻ります。
選択肢のリストから選択する必要があるフィールドでは,任意のキーを押 して選択肢を切替え,改行キーを押して変更を確定します。
オプションの変更を終えたら'r'コマンドを使って Lynx に戻る か'>'コマンドを使ってオプションを .lynxrc ファイ ルにセーブして Lynx に戻ります。
以下の表はオプションメニューで利用できるオプションについて 解説します:
By Filename
","By Size
",
"By Type
"および"By Date
"です。
コメントを送ろうと決めたり mailto: リンクを選択したりする と新しい画面が現れてメッセージを送ろうとしている人を示します。Lynx は 名前と e-mail アドレスとメッセージのサブジェクトを尋ねます。もし Option Menu の "personal mail address" フィールドを記述してい たら,e-mail アドレスは自動的に記入されます。上記の情報を入力して, Oprion Menu でエディタが定義されておりかつ匿名ユーザでなけれ ば指定したエディタが起動されてメッセージを入力できます。エディタが定義 されていないか,匿名ユーザであるかのいずれかならば,単純なラインモード 入力でメッセージを入力できます。
メッセージを送るためには,起動されたエディタを終了するか,ラインモ ードを使っているときには '.'(ピリオド)のみを入力します。メッ セージを送るかどうかを最後に質問されます。'y'を押すとメッセー ジが送信され,'n'を押すとメッセージは削除されます。 [目次へ]
文書へのブックマークをブックマークファイルへ保存するには 'a'キーを押してください。すると
Save D)ocument or L)ink to bookmark file or C)ancel?
(d,l,c):
保存しているブックマークのリストを見るためには'v'コマンド を使います。ブックマークのリストを見ている間はブックマークをその他のリ ンクのように選択することができます。削除しようと思うリンクの位置で 'r'キーを押すことによってブックマークリストからリンクを削除す ることができます。 [目次へ]
すべてのジャンプショートカットの入力は循環バッファに保存され,前の 入力はプロンプトで上矢印あるいは下矢印を押すことによっ て再利用できます。
システム管理者への注意: あなたのシステムでのジャンプコマンドの設定 の仕方とショートカットの定義の仕方は lynx.cfg ファイルを読ん でください。 [目次へ]
C)reate
D)ownload
E)dit
F)ull Menu
M)odify
R)emove
T)ag
U)pload
HTML のフォームは(送信のような)アクションを起こすためのボ タン,チェックボックス,リストからオプションを選択するためのラジオボタ ンやポップアップ,そして文書を入力するためのフィールドを提供します。
注意: もしテキスト入力フィールドを選択しているならば,キー 入力はテキスト入力や編集のコマンドとしてラインエディタによって解 釈されるために,ほとんどの Lynx キー入力コマンドは利用できません。 Lynx のキー入力を使おうとするときはボタンやボックスを選択してください。
フォームを送信するにはフォームの送信ボタンの位
置で右矢印あるいは改行を押してください。もし Lynx の
セッションの間で以前にフォームを送信したことがあり,フォームの内容を全
く修正しておらず,なおかつ METHOD が GET ならば,Lynx は前の
送信のときに返した内容のキャッシュを検索します。前と同一の内容でフォー
ムをサーバに再度送信したいときは, 送信ボタンの位置で RESUBMIT コマン
ド('x')を用いてください。右矢印と改行キーは
フォームのソースが no-cache Pragma あるいは Cache-Control の指示を含む
META タグを含んでいるならば,no-cache 再送信を行ないます: METHOD に POST,または ACTION に mailto: を持つフォームは,
送信ボタンが押されると,内容が変わらなくても,常に再送信されます。
フォームによって返される文書がたどれるリンクを持っており,
PREV_DOC(左矢印)コマンドまたは履歴ページから戻ること
ができるならば,Lynx は通常,再送信を行ないません。Lynx はこのような場
合に再送信するようにコンパイルでき,デフォルトは lynx.cfg に
より変更でき -resubmit_posts コマンドラインスイッチによって切
替えることができます。
もしフォームが1つのテキスト入力フィールドを持ち,表示に含
まれない隠れ入力フィールド以外のフィールドを持たないなら,そのフィール
ドは送信ボタンとしても働き,そのフィールド上で右矢印
または改行キーを押すことがフォームの送信を実行します。このよ
うな場合に,フォームを送信すること(あるいは内容が変更されず METHOD が
GET である場合に前の送信から返されたものを参照すること)が目的
でないならば,テキスト入力フィールドを離れるために上矢印,
下矢印,あるいは TAB を使うのがよいでしょう。
もしマークアップ中で名前を割り当てられているなら,フォームは複数の
送信ボタンを持つことができます。このような場合は,送信するた
めに用いられたボタンのうちの1つについての情報がフォームの内容に含まれ
ます。
インラインイメージはフォームの中で送信ボタンとして使用することがで
きます。もしこうしたボタンがマークアップ中で名前を割り当てられているな
ら,グラフィッククライアントについてこれらはイメージマッ
プとしても働き,クリックされたときのイメージ中のグラフィッ
ククライアントのカーソルの x,y 座標がフォームの内容に含まれます。Lynx
はイメージをインライン表示できず,ユーザはイメージの原点からカーソルを
移動することができないので,選択肢がマークアップ中で利用できなければ
Lynx は フォームの内容に 0,0 座標の組を送ります。イメージを送信ボタン
として利用し,しかし少なくともテキストクライアントと sight-challenged
Webizens のための何らかの配慮がある文書の著者はこのようなマークアップ
中にボタンのための値を含めるでしょう。Lynx は値に割り当てられた文字列
を送信ボタンのように表示し,ボタンが名前付けされておりそれがフォームを
送信するのに用いられるならば人工的な 0,0 座標の組の代わりにそれを送り
ます。フォームの内容を解析するスクリプトはしたがって,送信がグラフィッ
ククライアントを使うユーザからのものか,イメージをみることができないか
イメージから適当な選択ができないユーザからのものかを知ることができます。
フォームは隠れ INPUT フィールドを持つことができます。これ
は表示されませんが,内容に含まれる名前と値を持ちます。これらは大抵関連
したフォームの送信間の情報をたどるために用いられますが,プライバシーの
侵害をあらわすと考えられるユーザについての情報を含める能力があります。
この点では,Lynx はすべてのフォームフィールドに HTML 3.0
の DISABLED 属性を実装していることに注意してください。これら
は送信をまたがった情報をたどり,それを変更せずに現在のフォームに送信す
るのに用いられますが,ユーザはそれが送信に含まれることを知っています。
最も一般には,フォームはスクリプトによる分析のために
ENCTYPE="application/x-www-form-urlencoded" で符号化された内
容で http サーバに送信され,Lynx は FORM タグで ENCTYPE が指定されなけ
ればそれをデフォルトとして扱います。しかし,代わりに,フォームの内容を
email アドレスに送信するために
mailto URL をフォームの ACTION
として指定することができます。このような場合,フォームのマークアップ中
で ENCTYPE="text/plain" を指定して,内容が符号化されずにプレ
インテキストとして読めるようにしておくよいでしょう。
Lynx は,application/x-www-form-urlencoded のように
内容のすべての予約文字を16進符号化し,内容の name=value ペアの区切りと
してアンパサンド('&')の代わりにセミコロン(';')を
使う ENCTYPE="application/sgml-form-urlencoded" をサポートし
ます。セミコロンは GET METHOD のフォームで好んで用いられます。
なぜなら GET METHOD は符号化されたフォームの内容がフォームの
ACTION に ?searchpart として付加され,こうした URL が
text/html 文書あるいはブックマークファイル中でアンパサンドを
SGML 文字参照(& または
&)に変換されずに用いられるならば SGML エンティティに
対応するフォームフィールド名に続くこれらは意図した URL を破壊すること
になるからです。
この点では,ブックマークを作成するときに Lynx はアンパサンドを
& に変換し,したがってブックマークのリンクはこれらの
破壊に対して弱くはないことに注意してください。Lynx はブックマークファ
イルに GET METHOD によるフォームから返され,したがって
?searchpart として付加された内容を持つ文書のリンクを保存でき
ますが,METHOD が POST ならばできないことにも注意してください。
なぜなら内容が失われて link は不正なものだからです。
Lynx は MIME ヘッダとターミネータを持つマルチパートセクションとして
符号化された name=value ペアをもつフォームの内容を送信するための
ENCTYPE="multipart/form-data" をまだサポートしません。FORM
タグがこの ENCTYPE を指示するなら,Lynx はフォームフィールドを整形して
表示しますが,それらを DISABLED 属性を持つものとして扱うので,
不適切な符号化で送信することはできません。
[目次へ]
Lynx は
ftp://ds.internic.net/rfc/rfc1942.txt で記述された TABLE タグとそ
れに関連するすべてのタグを認識し,すべてのタグの中の NAME-ed アンカを
扱うための ID 属性を処理しますが,実際の表は作りません。代わ
りに TR タグを折り返しできる BR (改行)としてあつかい,
TH および TD タグの内容の前に折り返し可能なスペースを挿入します。これ
により表のすべての内容を,セル間の役割を保存してみることがで
き,表の中のすべてのリンクがアクセス可能になりますが,表で意
図した行と列の配置に厳密に依存した情報は失われます。
本質的に表のデータが Lynx で表現されなければならないなら, PRE をも
ちいるか,表が PRE の内容に含めることができないマークアップを
含むならば HTML タブを用いて表を構成することができます。
TAB エレメントを用いた表の例は Lynx の配布ソースの test サブ
ディレクトリに含まれています。
[目次へ]
このユーザガイドおよび
サポートする URL のページは TAB マークアップをサポートしない WWW
ブラウザで若干表示の質が低下するような方法で TAB マークアップ
を含んでいることに注意してください。これらの文書の中で使われる TAB マー
クアップを探すにはソースの表示に切替えて
<tab を検索してください。
[目次へ]
Lynx は Netscape や Microsoft Explorer の FRAME,FRAMESET,および
NOFRAMES タグを認識しますが,目的とした位置のフレームを作るた
めのウィンドウをつくる能力はありません。かわりに,Lynx は,大抵はディ
スプレイの左上隅に,フレームのソースに対するラベル付けされた
リンクを作り,NOFRAME セクションを整形します。もし文書の提供者がテキス
トクライアントと sight-challenged Webizens のことを考えておらず,
NOFRAMES セクションに実質的な適すと,あるいはテキストクライアントに適
した文書へのリンクを含めていなければ,(もしあれば)実質的な中身をもつ
フレームのリンクのラベルから推測でき,また,やる気が起きるな
らばそれらのリンクを見てみることもできます。
[目次へ]
Lynx は見出しを作るための
HTML 3.0
の LINK タグ内の REL 属性をすべて認識し,処理します。LINK のトークンは
Home,ToC,Index,Glossary,
Copyright,Up,Next,Previous,
Help です。これらのトークンを持つ任意の LINK タグは最初のペー
ジの先頭に,タグの HREF をリンクとし,トークンをリンク名とした
見出しの作成を行ないます。さらに,TITLE 属性に関連した
Bookmark トークンは TITLE 属性の値ををリンク名として
見出しリンクを起動します。Lynx は角ページの先頭に見出し
を表示する実際の場所を消費せず,Lynx TOOLBAR キー入力コマンド
('#')が押されるといつでも,見出しに配置してそのリ
ンクを起動でき,見出しの中で左矢印を押すと現在の文書
でいたところに戻ります。
Lynx は HTML 3.0
の BANNER タグも認識し,LINK タグにもとづいて作られていなければその内
容にもとづいた見出しを作ります。Lynx は MicroSoft の MARQUEE
タグを BANNER と同様に扱います(つまり,静的な見出しとして表現
し,内容を水平スクロールしません)。
[目次へ]
つまり,ページの先頭に配置します。そして,脚注を読んでいるとき,
左矢印キーを押すことによって前の位置に戻ることができます。FN
エレメントの内容は文書の BODY で認められる任意の HTML マークアップです。
[目次へ]
Lynx は OL エレメントの TYPE 属性をサポートします。これはアラビア数
字のための 1,大文字または小文字のローマ数字のための
I または i,大文字または小文字のための A
または aを値に持つことができ,リストブロック中で連続する LI
エレメントについて増加します。CONTINUE 属性は入れ子の深さが変化したと
きに順序づけを前のリストブロックから継続するために用いられます。
Lynx は OL の属性 START と SEQNUM をブロックの最初の LI エレメント
の順序づけの値を与えるのと等価なものとして扱います。値はアラビア数字で
与えますが,表示は block のタイプに依存して アラビア数字,ローマ数字,
あるいはアルファベットで表示されます。値はアラビア数字で
-29997からシステムの最大の正の整数値までの範囲を取れます。ロー
マ数字では,1(I または i)から3000(
MMM または mmm)までの範囲を取れます。アルファベット
順では1(A または a)から
18278(ZZZ または zzz)までの範囲を取れます。
CONTINUE 属性が用いられると,START または SEQNUM 属性を前のブロックか
ら順序づけを拡張するために用いる必要はなく,また,TYPE 属性をアラビア
数字,ローマ数字あるいはアルファベットによる順序づけのスタイル,あるい
は文字の大小を,順序を崩すことなく変更するために用いることができます。
もし START,SEQNUM あるいは CONTINUE 属性が与えられなければ,それぞれ
の OL ブロックの最初の LI エレメントは1をデフォルトとし,TYPE
属性を含めなければ Lynx はアラビア数字をデフォルトとします。
PLAIN 属性を持たない UL ブロックについて,Lynx は,順番に,
*,+,o,#,@ および
- を6つの入れ子のレベル内で深さを示すために bullet
として用います。
Lynx は UL,OL,DIR および MENU ブロックをデフォルトで COMPACT 属性
を持つものとして,つまり,ブロック内の LH と LI エレメントの間をシング
ルスペースとして扱います。DL ブロックについて,COMPACT 属性が与えられ
なければ DT と DD エレメントの間はダブルスペースが用いられます。
[目次へ]
Lynx は通常より大きな左右のインデントでブロック引用を整形します。
Lynx はイタリックをサポートせず,通常はアンダーラインで置換しますが,
引用中で明示的な強調タグが不明確にならないようにブロック引用にアンダー
ラインを引きません。BLOCKQUOTE あるいは BQ ブロックは CREDIT ブロック
を含み,その内容は最初の行の先頭に CREDIT: ラベルを持つ新しい
段落として整形されます。
Lynx は入れ子になった Q の開始および終了タグに注意を払い,ASCII の
ダブルクオート(")と低アクセント記号(`)とアポス
トロフィ(')をそれぞれ,入れ子の偶数と奇数の深さに対して用いま
す。
BLOCKQUOTE,BQ,あるいは Q エレメントのすべての ID 属性は名前付き
Anchorとして扱われます。
[目次へ]
新しい HTML のマークアップはクライアントがイメージマップのエリアに
関連づけられた URL を定め,あるいは,テキストクライアントが代わりのマー
クアップを処理し,ユーザが文書の情報から選択を行なえるようにするための
基礎を提供します。これらはクライアントサイドイメージマップと
呼ばれます。
Lynx は MAP タグと AREA タグを認識および処理し,USEMAP 属性を持つ
IMG タグのリンクが起動したときのそれぞれの AREA タグの HREF ためののリ
ンクのメニューを作成します。メニューは名前を AREA タグの ALT 属性リン
ク名として用い,あるいは,文書の作者がテキストクライアントと
sight-challenged Webizens を無視しており,したがって ALT 属性を含めて
いなければ,Lynx はリンク名として HREF 属性によって与えられた URL を用
います。Lynx は IMG タグの TITLE 属性,または MAP タグの TITLE 属性を,
いずれかがマークアップに現れるならば,メニューのタイトルと主見出しとし
て用います。そうでなければ,IMG タグの ALT 属性を用います。TITLE 属性
も ALT 属性もマークアップ中で与えられなければ,Lynx は [USEMAP]
疑似-ALT を作成してそれを利用します。MAP は IMG タグと同一の文書である
必要はありません。もし同一の文書でなければ,Lynx は参照された MAP を含
む文書を呼出し,NAME 属性あるいは ID 属性をもとに配置します。Lynx のセッ
ションの間に文書に出現したすべての MAP はキャッシュされ,そのため異な
る文書で参照されても,繰り返し取得する必要はありません。
また,IMG タグが ISMAP 属性によりサーバサイドイメージマップ
を示すなら,Lynx は,それを無視するより,そのためのリンクを作成し,リ
ンクが起動されたら 0,0 座標を送信します。しかし,クライアントサイ
ドイメージマップは Lynx のようなクライアントにはより有用です。な
ぜならすべてのイメージマップに関連付けられた URL はアクセス可能で,そ
の種類を ALT 属性で示せるからです。
Lynx は HTML 3.0
のFIG および OVERLAY タグを認識し,テキストクライアントを意図して扱い
ます。これらはクライアントサイドイメージマップを扱う理想的な
方法です。なぜなら,FIG の内容はクライアントがALT 文字列によるリンク名
のリンクの比較的不十分なリストを構成するのを信頼するよりもむしろ,完全
な代わりのマークアップを提供するからです。
今のところ試験的な OBJECT タグはクライアントサイドイメージマッ
プのための FIG タグの機能を多く含んでいます。Lynx は SHAPE 属性を
持つ OBJECT タブの内容を FIG を扱うのと同じに整形し,表示します。Lynx
はまた,USEMAP あるいは ISMAP 属性を持つ OBJECT タグをクライアント
サイドイメージマップあるいはサーバサイドイメージマップを
持つIMG タグを扱うのと同じように扱います。
[目次へ]
Lynx は META タグ中の Refresh 指示を認識および処理しますが,
一般にはディスプレイの左上隅に,ラベル付けされたリンクをおき,指定され
た秒数後に自動的に要求を起こすかわりに,更新前に意図された秒数と更新す
る URL を表示します。これにより人が点字のインターフェースを用いて任意
の期間だけ次の URL のリンクを起動する前の現在の文書を調べることができ
ます。一般に,示された秒数が短いと,タイミングは厳密ではなく,好きなと
きにいつでもリンクを起動できます。もし長ければ(例えば60秒),サーバプロ
セスはその間で新しい文書またはイメージを生成しているかもしれず,短い期
間でリンクを起動するとバンド幅を無駄にするでしょう。
[目次へ]
オプションは必要ではなく,スタートファイルの引数も必要ではありませ
ん。空白は上のオプションリストで等号('=')に置き換えることがで
きます。
[目次へ]
この分散アプローチは提供者が情報の完全な管理を保てるようにしました
が,ある意味で利用者と提供者の間の意思の疎通をより困難にしました。カン
サス州立大学の Neal Erdwien の導きに従い,Lynx のハイパーテキスト形式
はそれぞれのファイルの所有者の情報を含んだリンクを含むように拡張されま
した。この情報は Lynx クライアントを実行する利用者が提供者に e-mail で
コメントや意見を送ることを可能にしました。
この初期のバージョンの Lynx はリモートシステム上で実行するプログラ
ムへのハイパーテキストリンクをサポートするように拡張されました。それは
Telnet コネクションを開くことはもちろん,プログラムを rexec, inetd あ
るいは直接 socket 接続して実行することも含みました。これらの能力は利用
者がデータベースや特定のプログラムインターフェースにアクセスすることを
可能にすることが含まれていました。
次のバージョンの Lynx は完全な WWW サーバのリストにアクセスできるよ
うに,Lynx 独自のフォーマットより,HTML でハイパーテキストを構築するた
めのオプションとともに World Wide Web ライブラリを統合しました。HTML
は非常によく用いられるようになり,独自のフォーマットは徐々に廃止されま
した。WWW ライブラリを付加して,Lynx は,curses 環境で提供される表示能
力により制限される以外は,完全な仕様の WWW クライアントになりました。
Lynx はカンサス大学の Academic Computing Services の Lou Montulli,
Charles Rezac および Michael Grobe によって設計されました。Lynx は Lou
Montulli によって実装され,Garrett Arch Blythe と Craig Lavender によっ
て維持されました。
Foteos Macrides と lynx-dev リストのメンバー
は1994年5月の v2.3 のリリースから Lynx を開発サポートしています。
Lynx2-3FM のコードセットは v2.4 として1995年6月にリリースされました。
Lynx2-4FM のコードセットは v2.5 として1996年5月にリリースされました。
Lynx2-5FM のコードセットは v2.6 として1996年9月にリリースされました。
Lynx はさまざまなソースからのコードを統合しています。最初期のバージョ
ンの Lynx は Saskatchewan 大学の Computing Services の Earl Fogel から
のコードを含んでいます。彼は Unix 環境で HYPERREZを実装しました。これ
らのバージョンはミネソタ大学で開発された Unix の Gopher クライアントか
らライブラリを取り込んでおり,後のバージョンの Lynx は Tim Berners-Lee
(ら)と WWW community によって開発された WWW クライアントライブラリコー
ドによっています。
最新のバージョンの Lynx を得るための情報は Lynx links
を通じて得ることができます。
[目次へ]
Lynx と HTML の表
HTML はディスプレィのページ以上に行と列により整列された区画の配列にと
して構造化された表を作るためのマークアップを含みます。
Lynx と HTML のタブ
Lynx は
HTML3.0
の TAB エレメントを LEFT アラインメントのみ実装します。アラインメント
が CENTER や RIGHT (JUSTIFY はまだ Lynx で実装されておらず,LEFT と同
じに扱われる)であるならば,または,TAB エレメントが現在の位置より左の
位置を示しているならば,改行可能なスペースとして扱われます。TAB を実装
するために,Lynx は INDENT 属性によって指定されたときに en ユ
ニットを半文字分の幅として扱い,あまりを切り上げます(つまり,5あるいは
6は3文字分の空白として扱われます)。この機能を用いたモデルとして Lynx
の配布ソースの test サブディレクトリの TAB エレメントを用いた表
の例を見てください。
Lynx と HTML のフレーム
HTML のいくつかの実装は,同時に表示される,独立してスクロールするウィ
ンドウの配列を作ることを意図した,主にグラフィッククライアントのために
デザインされたマークアップを含みます。こうしたウィンドウは
フレームと呼ばれます。
Lynx と HTML の見出し
HTML のいくつかの実装は,ウィンドウのツールバーに類似した,簡潔な記述
のリンク名のリンクを持つ,それぞれのページの先頭に位置するスクロールし
ないウィンドウを作るための機能を含みます。こうしたウィンドウは
見出しと呼ばれます。
Lynx と HTML の脚注
Lynx は HTML 3.0
の FN エレメントを文書中で名前つけされた Anchor と同様に実現
し,脚注は文書の末尾に位置することを仮定します。しかし,名前つけされた
Anchor と異なり,FN エレメントは通常より左右のマージンが大き
いブロックとして(つまり,内容で段落が指定されているかどうかにかかわら
ず新しい段落であるかのように)扱われ,ブロックは FOOTNOTE: ラ
ベルで始まります。例えば,文書が以下を含むとき:
このリンクを起動することは以下をラベルつけして整形します:
Lynx と HTML の注
Lynx は HTML 3.0
の NOTE エレメントをラベルつきブロック,つまり,段落づけのマークアップ
が内容に含まれているかいないかにかかわらず,通常より大きな左右のマー
ジンを取り,CLASS あるいは ROLE 属性の値にもとづく強調ラベルによって注
の型を示した段落があるものとして実現します。CLASS あるいは ROLE 属性が
含まれていなければ,デフォルトラベル NOTE: が使われます。Lynx
は caution と warning を認識し,それぞれについて
ラベル CAUTION: あるいは WARNING: が用いられます。
NOTE エレメントは ID 属性を持つことができ,HTML の脚注
のように,名前つき Anchor として扱われますが,NOTE ブロッ
クは文書の末尾におかれる必要はありません。NOTE ブロックの内容は文書の
BODY で正当な任意の HTML マークアップです。これは例です:
ID 属性を名前つき Anchor として認識するものを除いて,NOTE を
サポートしない WWW ブラウザでは若干表示の質が低下します。
Lynx と HTML のリスト
Lynx は HTML 3.0
のUL(順序なしリスト),OL(順序つきリスト)および DL
(定義リスト)とそれらに関連する属性およびエレメント(LH, LI, DT
そして DD)の大部分を使用で記述されたように実現します。リストは入れ子に
することができ,6段階まで徐々に大きなインデントをとります。HTML 2.0 の MENU と DIR エレメントはどちらも PLAIN 属性
を持つ UL(bulletがない,以下を参照)と同じに扱われます。したがっ
て,DIR も MENU も24文字分の空白の列を取らないことに注意してください。
単一の入れ子のインデックスが維持され,そのため,異なったレベルのリスト
エレメントは入れ子の中で異なったレベルのために利用できます。HTML 3.0
の FIG, CAPTION および CREDIT エレメントもリストブロックで正しく扱われ
ます。これらは現在の入れ子の深さで適切なインデントで整形され,CAPTION
あるいは CREDIT エレメントは内容の先頭に CAPTION: あるいは
CREDIT: がつきます。リスト中の APPLET あるいは OBJECT エレメ
ントの内容も現在の入れ子の深さで適切にインデントされますが,内容で指示
されない限り改行は起こさず,リスト中で不適切なマークアップは含めるべき
ではありません。
Lynx と HTML の引用
HTML 3.0
とそれ以降の仕様は HTML 文書での2種類の引用を提供します。ブロック引用
は,BLOCKQUOTE(あるいは HTML 3.0 では略記である BQ)エレメントで指示さ
れ,ブロックをしめす先頭と末尾のタグの前後の改段落を伴います。キャラク
タレベルの引用は,Q エレメントで指示され,対照的に適当な引用記号を挿入
するためのマークアップ中での単純な指示です。
Lynx と クライアントサイドイメージマップ
HTML はインラインイメージを,マウスがクリックされたときにカー
ソルが位置するイメージのエリアが検索すべき URL に対応するようなマップ
として扱う,主にグラフィッククライアントのためにデザインされたマークアッ
プを含みます。もとの実現はクライアントが http サーバに,サーバによって
実行されるスクリプトによって扱うための,クリックした x,y 座標を送信す
ることにもとづいており,サーバサイドイメージマップと呼ばれま
した。Lynx はこのような手続きをうまく行なう合理的な方法を持たず,した
がって単純に 0,0 座標を送信します。これはあるサーバのスクリプトがテキ
ストクライアントに適した文書を返すための操作として扱います。
Lynx とクライアントサイドプル
HTML は META タグ中の指示によりクライアントへ動作を渡すための規定を含
んでおり,そのような指示のひとつは,Refresh トークンにより,
現在の文書を受けてから指定された秒数後に,同一の URL または 新しい
URL をサーバから取得して文書の再ロードを行ないます。この手続きは
クライアントサイドプル と呼ばれます。こうしたタグの例は次のも
のです:
これはクライアントに現在の文書を受けてから3秒後に指定された URL を取得
するように指示します。URL= フィールドが省略されると,URL は
現在のドキュメントのものがデフォルトになります。no-cache 指示
が同一の URL について Refresh があるときに仮定されます。
Lynx のコマンドライン
Lynx が -help スイッチをつけて実行されると,Lynx のコマンドラ
インオプション(スイッチ)の概要が標準出力に返されます。オプションの解説
はシステムの man (Unix) pages あるいは help (VMS) ライブラリでも見るこ
とができます。Lynx のコマンドラインの基本的な構文は以下のように表現さ
れます:
ここで
コマンド
lynx [options]
lynx [options] startfile
startfile
options
-
-
' (ダッシュ)のみなら,Lynx
は標準入力から引数を受けるのを待ちます。これは
-get_data や -post_data 引数に関
連した非常に長いコマンドラインを見込んだものです
(後述)。VMS ではダブルクオートにいれ ("-"),
キーボード入力は Control-Z で終了させ,,コマ
ンドファイル入力は '$'で始まる行によって終了
させる必要があります。
-anonymous
-auth=ID:PW
-book
-buried_news
-cache=NUMBER
-case
-cfg=FILENAME
-child
-crawl
-dump と併せて,出力を -traversal の
ように整形し,標準出力に出力します。
-display=DISPLAY
-dump
lynx -dump http://www.w3.org/
-editor=EDITOR
-emacskeys
-enable_scrollback
-error_file=FILENAME
-locexec
-fileversions
-force_html
-ftp
-get_data
-head
-help
-historical
-homepage=URL
URL
として使用さ
れます。
-image_links
-index=URL
-link=NUMBER
-localhost
-mime_header
-minimal
-newschunksize=NUMBER
-newsmaxchunk=NUMBER
-nobrowse
-noexec
-nofilereferer
-nofrom
-nolist
-nolog
-noprint
-noredir
-noreferer
-nosocks
-nostatus
-number_links
-popup
-post_data
-print
-pseudo_inlines
-raw
-realm
-reload
-restrictions
-resubmit_posts
-rlogin
-selective
-show_cursor
-soft_dquotes
-source
-startfile_ok
-telnet
-term=TERM
-trace
-traversal
-underscore
-validate
-version
-vikeys
Lynx の開発履歴
Lynx はカンサス大学のキャンパス情報システムを構築するための努力の成果
から生まれました。最初期のバージョンの Lynx は curses-oriented なディ
スプレイデバイスを通じてマルチユーザ(Unix や VMS)システムに接続された
ユーザのためのユーザフレンドリな,分散ハイパーテキストインターフェース
を提供しました。独自のハイパーテキスト形式がローカルファイルとリモート
Gopher サーバ上のファイルをリンクするハイパーテキストをサポートするた
めに開発されました。分散ファイルサービスのために Gopher サーバを用いる
ことが幅広いプラットフォーム(Unix, VMS, VM/CMS, および
Macintosh)からの情報を公表する情報提供者を可能にしました。
加えて,Lynx は,補助的な能力のみでしたが,最もユーザフレンドリな
Gopher クライアントになりました。